
安野光雅先生は、写経のように『即興詩人』を写し書きされているそうだ(専用の原稿用紙までお作りになっている)。まさに病膏肓に入る境地。うらやましい。
さて、この繪本を読んで元気づけられ原文に再挑戦。おいらの持っているのは宝文館から出たもので一冊になっているがとにかく長くて旧仮名遣いで閉口したが、ようやく読了。はっきり言ってこの本を楽しむのは画工の精神と想像力が必要だなと実感。
イタリアの風景描写が素晴らしいのだが、内容は大したことないのだ(主人公がいい子ぶりした甘ったれでお尻ぺんぺんしたくなる)。鷗外の雅文体もこれだけ長くなると閉口。正直読み終わってホッとした感じ。(でも、イタリアには昔から盗賊が多かったんだなとか、新教徒は異教徒なので強姦してもいいと言うやつがいたんだなとか、妙なところで感心した)
原本『即興詩人』は画家の心をお持ちの方におすすめ:
1 件のコメント:
面白いところがもうひとつ。
カプチーノ教会の僧曰く、「北の邪宗信者(新教徒)に善人が多いのは何故か。それは彼らは地獄に墜ちることが決まっているので悪魔は安心して彼らをいまさら誘惑しないからだ。カトリック教徒は放っておくと天国に行くので悪魔は必死になって彼らを地獄に落とそうと誘惑する。だからイタリアには道を誤る人が多いのだ」だって。
名言だな。
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